プラント火災の消火活動シミュレーションに関するご質問
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プラント火災の消火活動シミュレーションプログラムには何があるのか?
タンク火災消火シミュレーション、輻射熱計算シミュレーション、水/泡放射シミュレーションが該当します。
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リング火災のような初期火災はシミュレーションできるか?
タンク火災は全面火災のみシミュレーション可能です。リング火災は小規模火災であり、シミュレーションするまでの事も無いと考えています。
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フットプリント理論に対応できるのか?
タンク火災消火時の泡の展開計算等、消火時間のシミュレーションには適用していません。消火時間の計算はスウェーデンで実施された実験(FOAMSPEX)データに基づいてタンク周辺部から泡を投入したケースのみ適用しています。タンク中央部に泡を投入したケースのデータが無い為、消火時間の計算は現在のところできません。ただし、消火時間の計算はできませんが泡の飛行距離計算によるタンク中央部への泡投入の可否についてはシミュレーションできるので警防計画作成等には全く支障がありません。
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ホース敷設の際の高低差についても三次元で表示でき、さらに圧力損失も計算できるのか?
ホース敷設の際の高低差についても三次元で表示できます。しかし、圧力損失の計算はできません。ポンプサクションの最大許容圧、必要泡原液送水圧力、ホースの最大使用圧力等を考慮しなければならないので中継ポンプや泡混合設備等の配置位置決めは非常に重要です。実際の配置計画においては、試行錯誤により各機器での計算圧力をみながら決めていく必要があり、非常に複雑かつ手間暇のかかる作業ですが、当社でこの作業を承っておりますので、ご希望される場合はお問い合わせください。
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大気条件をリアルタイムで処理し確認できるのか?
風向・風速はシミュレーションの条件として手入力が必要です。
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大容量泡放水砲システム配置検討書に各道路幅、全タンクの内容物の表示、泡原液の搬送ルートを反映できないか?
道路幅の表現として物差しを表示します。タンク内容物名をタンク近傍に表示します。搬送ルートは別途シミュレーションを行い、通行可能か否かがわかる表示ができます(別途費用がかかります。)。
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自社で取り扱っている油の物性を反映することは出来るか?
可能です。お客様で取り扱われている油の物性を反映させていただくことが原則と考えております。
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どのようなシミュレーションプログラムか、またどのようなアウトプットになるか知りたい。
各プログラムについてデモ動画を用意しています。プログラムの概略を掴んでいただけると思いますので、まずはご覧いただけますと幸いです。
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自社のプラントレイアウトでのシミュレーション結果をFMビューワーで見ることができるのか?
シミュレーション結果を電子データでご提供しますので、FMビューワーを用いて確認することができます。
また、FMビューワーでは、風向、風速、ノズル方向、スプレー角度などが変更できる仕様となっていますので、さまざまな条件でシミュレーションを行っていただくことが可能です。
なお、タンク貯蔵油種、泡放射砲・水放射砲の放射特性や配置位置などの変更を希望される場合は、別途弊社にご相談ください。
詳細はプラント防災シミュレーションのページをご確認ください。
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フットプリント理論とスイートスポットのどちらを基準にすればいいのか?
消火戦術としてどちらが正しいかという質問かと思いますが、USAではフットプリント理論、ヨーロッパではスイートスポットと意見が分かれているようです。当社としてはスイートスポットへの泡投入がより合理的であり実際に則していると考えています。
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プロット図はCADデータが必要か?
紙データの場合は当社にてCAD化します。紙データも無い場合や高さ情報が無い場合は航空写真から3次元CADデータを当社にて作成します。航空写真は当社にて手配できます。
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雨が降った場合の検討はできるのか?
雨の影響は考慮していません。
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果たして本当にシミュレーション通りの結果になるのか?
概ねシミュレーション通りの結果が期待できると思います。大事なことは、シミュレーション結果がユーザーの感覚と一致しているか、ということだと思います。横浜国立大学の大谷英雄教授、ロイヤルダッチシェルのセーフティエンジニア、ラストファイアーのコーディネーターであるDr. Ramsdenは、自分たちの感覚に一致していると言って頂いています。